虫歯
当院の虫歯治療について
歯はいちど削ると、二度と元に戻りません。ケースバイケースですが、当院では歯をなるべく残す治療に努めています。
歯を削る面積は最小限に抑え、人工物の補填や接着剤の使用も最小限にとどめています。
神経も、歯の寿命が少しでも延びるように、なるべく残しています。
虫歯治療を先送りにするリスク
虫歯は、初期段階であれば、半年ごとのフッ素塗布で予防が可能です。しかし、治療を怠って虫歯が進行してしまうと、虫歯の症状は 二度と元に戻りません。
虫歯のリスクを軽減するには、治療を先送りにしないことです。
虫歯治療方針について
歯根が化膿しているなど、神経を残していると症状が悪化するような場合は、神経を除去します。
ですが、歯の神経を取ると、歯の寿命は大幅に短くなります。当院では歯の寿命が少しでも長く維持できるように、神経はなるべく残す方針です。
虫歯の予防知識について
現代人は、食生活の影響なのか、口の中が乾きやすい「ドライマウス」の人が増えています。それは、唾液を出す機能が衰えていることを意味します。その傾向は若い人でも少なくありません。
唾液は、虫歯菌の放出する酸を中和し、口腔内の酸化を食い止めるはたらきがあります。また、唾液が少ないと、味がわかりにくくなったり、口臭の原因になります。
食べ物をよく噛み、唾液を出すことが、虫歯の再発リスクの軽減につながります。水分ではなく、唾液が重要なのです。
なお、個人差はありますが食後1~2時間は、唾液の分泌量が多くなり、自浄作用と中和作用が活発です。ですから、歯磨きはその時間帯以外を推奨しています。
また、特に就寝前は丁寧に磨くよう心掛けて下さい。
根管治療
根管治療が必要な症状
虫歯の進行が歯の深部まで及び、神経まで炎症が引き起こされている場合は、神経を除去する根管治療を行う必要があります。
根管治療が必要なほど症状が進行すると、大変な痛みを伴います。そのため、早急な治療が必要となります。
根管治療で治らなかった場合
根管治療でも治らないほど虫歯が進行している場合、外科的治療の歯根菅切除術を行います。歯茎から切開し、根管を取り除く手術です。
痛みを抑える工夫
急性炎症の場合は、傷みが激しいので 、まず痛みを鎮静させることに注力します。
急性炎症は麻酔が効きにくいので、痛みが引くのを待ち、痛みが収まってから治療を行うこともあります。治療中は麻酔をするので、無痛です。
根管治療中の注意点
根管治療は、歯の神経を除去するので、その後は痛みを感じることはなくなります。しかし、そこで安心して治療を放置してしまうと、歯の中で雑菌が繁殖するケースがあり、さらに病状が進行します。そして結局は、歯がボロボロになり抜歯をする場合も考えられます。
治療後、痛くなくても必ず定期的に通院してください。
予防歯科
なぜ予防が大事なのか
当院では、歯の病気の早期発見と早期治療を推奨しています。
当然のことですが、病気は発症してから治すよりも、発症する前に予防したほうがよいに決まっています。
定期検診をしていれば、歯の病気を未然に防ぐことができ、また病気が発見されても、初期段階なので適切な治療が可能です。
定期検診は、歯の状態にもよりますが、基本として3カ月に1回の割合で行うことを推奨しています。
予防歯科では、歯茎の検査をはじめ、歯のトラブルを検査します。そして、歯石除去のクリーニングを行います。
「私は虫歯がないから検診は必要ない」という考え方は間違いです。歯の健康を維持するために、定期検診を行いましょう。
定期メンテナンスについて
定期的にメンテナンスされている方は、自分の歯を長く保つことができます。しかし、定期的にメンテナンスされていない方は、歳を重ねていくうちに、虫歯の治療で詰め物をしたり、入れ歯やインプラントなどの人工物を用いる事になります。
人工物は、保険診療・自費診療に関わらず、クラウンが欠けたり外れたり、インプラントのねじが緩んだりと、継続的なメンテナンスが必要となります。
自分では「虫歯がない」と思っていても、レントゲンなどで発見される場合もあります。自己判断ほど危険なものはありません、定期検診を欠かさないようにしましょう。当院では、レントゲン診断を1年に1回、撮影することをお勧めしています。
定期メンテナンスのメリット
定期検診を継続していると、医師は定期的にお口の中の状態を観察しているので、口腔内の異常を見つけやすくなります。
例えば、舌がんなど、歯以外の病気が見つかる場合もあります。
そのほか、口や舌の症状から、臓器の異常が見つかったり、止血ができない状態から白血病が見つかったりする場合もまれにあります。
以上のことからも、定期検診を習慣付けましょう。さまざまな病気の早期発見につながります。
自宅で行える予防策
自宅では、歯を磨いて健康な歯を残すことに努めましょう。
ブラッシングは、歯科医師の指導を基本に行うことが大切です。自己流のブラッシングは、磨き残しが多くなります。
また、お子さまの歯磨きについては、永久歯が揃うまでは、保護者の方が責任を持ち、お子さまの仕上げ磨きを行いましょう。
なお、歯磨きは、就寝前に入念に行うことが大切です。